廉価タブレットは日々、凄まじい勢いで新商品投入が続いています。
そんな中、ある価格帯でコスパ(価格対比でのスペック・性能)が最も良い機種も、数ヶ月もすれば後続のさらに良い機種に抜かれるというのは世の常。
今回レビューする「Oscal Pad 18」についても、2万円という廉価タブレットながら使用感はかなり良好。
これまで2万円タブレットといえば、↓でレビューしたシャオミのRedmi Pad SEがコスパが最も高い部類でしたが、両機種を並べて使ってみると明らかに今回の「Oscal Pad 18」の方が上回っています。
SoCの処理性能はそこまで違いはありませんが、画面の明るさや鮮明さ、サウンドのクオリティ、PCモードなどの豊富な機能で、Redmi Pad SEよりも良く、逆に劣っている点は見当たりません。
というわけで「Oscal Pad 18」は現状、2万円タブレットとしてはコスパは最強クラスといって間違いないです。
本機は本日12月11日の日本時間17時発売。
AliExpressのこちらのページで、Redmi Pad SEとほぼ同価格となる149.99ドル(約22,000円。表示されているクーポンを適用)で発売セールを開始します。(8GB RAM版。1,500円高い12GB版も選択可能です)
発売セール期間は12/15までで、それ以降はRedmi Pad SEよりも少し高くなる可能性が高いため、2万円タブレットが欲しい方はこのセール期間で購入するのが良いでしょう。
というわけで、見ていきましょう!
外観とスペック
まずは同梱物から。フリップタイプのケース、保護フィルムのほか、マニュアル、USBチャージャー、USBケーブル、SIMピン、スタイラスペンが付属します。オマケが多いのもBlackviewの良いところです。
スタイラスペンはよくある円盤タイプです。筆圧検知には対応せず、あくまで指の代わりです。
続いて本体ですが、画面側は↓のようにベゼルも狭くモダンなフロント面。
スペックを見ておきましょう。
SoCはTSMC 12nmでCortex-A75 x2とA55 x6のオクタコアであるUNISOC T616、Mali-G57 MP1 GPU、8GB LPDDR4x 物理RAM、256GB UFSストレージ、11インチ(1920×1200)IPSディスプレイ、8,800mAhバッテリーとなっています。
最大1TBのmicroSDに対応するほか、デュアルnano SIMやGPS、widevine L1、18w急速充電をサポートしています。
対応バンド帯は、GSM:850/900/1800/1900、3G:WCDMA 1/8、4G LTE-FDD:1/3/7/8/19/20、4G LTE-TDD:B40。
カメラはリアが13MP+2MP、フロントも13MPとなっています。生体認証は顔です。
センサ類は、加速度と光。ジャイロスコープは非搭載です。
背面は金属パネルで、カメラバンプは円形。OSCALロゴが控えめにプリントされていて、デザインも悪くありません。なお、今回のレビュー品はグレーですが、このほかブルーのカラバリもあります。
カメラはメインの13MPに加えて、2MPとLEDがついています。
11インチながら狭額縁のため、大人の男性であれば片手でもホールドできるサイズ感です。
ポート類を見ていきましょう。
側面には電源ボタンと音量ボタン。
逆側はマイク穴のみ。
上部には2スピーカー。
下部にももう2スピーカーと、USB Type-Cポート、SIMスロットです。
SIMスロットは、microSD + nano SIMもしくはnano SIM x2の排他方式です。
重量は実測で488g。iPad Airよりも20gほど重くなっていますが、特にズシリ感はありません。
Redmi Pad SE/iPad Air4との比較
続いて、他機種と筐体を並べてみます。
まずはシャオミのRedmi Pad SEから。これと比較する方が多いと思います。サイズ感はほぼ同じです。↓
ディスプレイですが、横に並べて見比べてみると、Redmi Pad SEよりもOscal Pad 18の方が明るく、明暗がクッキリしていて鮮明です。(もちろん両方とも輝度最大で条件をそろえています)
厚みは両機種、ほぼ同じです。
続いてiPad Air4です。これは他のAndroid機と同様、iPadよりも細長くなっています。
ディスプレイ側は↓の通り。これはさすがにiPad Air4のRetinaに軍配です。ただ、Oscal Pad 18も明らかに劣っているということはなく、2万円とは思えないほど奮闘しています。
厚みはほぼ同じですが、Oscalの方が1mm未満厚くなっています。
機能と実際の使い勝手
続いては実際の使い勝手や機能面を見ていきましょう。
初期設定を終えてはじめに表示されるホーム画面は↓の通り。プリインアプリはほぼGoogle系アプリのシンプル構成です。
APNにはあらかじめ↓のように主要なMNO/MVNOの設定がプリセットされています。IIJのSIMを入れてIIJmioを選択すると、そのままモバイルデータ通信が可能になります。
Chromeでのブラウジングでストレスを感じることはないのはもちろんのこと、
YouTubeの視聴も快適。ディスプレイ表示品質だけでなく、サウンドのクオリティも高いです。
Redmi Pad SEはDolby対応スピーカーとなっていますが、両社をいくつかの動画で聞き比べても、本機の方が音質は良いです。特に低音の出方などで良い音になっています。
おなじみ原神は最低画質になります。
設定アプリは2ペインでタブレット操作に最適化されています。
横向きにしても↓の通り。
本機は3本指ジェスチャに対応していますので、スクリーンキャプチャなどが3本指操作で行えます。
また、Doke OSの特徴であるPCモードも搭載。
これはSamsungのDeXなどと同じく、AndroidをPCライクなウィンドウベースのUIで操作できるもの。
特に外付けのタッチパッドやマウスで操作する際に威力を発揮します。キーボード接続で自動でPCモードに切り替える設定も可能です。
もちろん分割画面もできます。横向きにChromeとYouTubeを分割表示したところが↓
ここから縦画面にすると、自動で↓のように上下分割に切り替わります。
Doke OSは結構よくできたUIで、廉価タブレットを使い勝手良く快適に使えるようにしてくれます。
ベンチマークスコア
続いてベンチマークスコアを見ておきます。
Geekbench 6は、シングルコアが449、マルチコアが1592です。
GPUスコアは511です。
参考までに、最近レビューした機種のシングルコア・マルチコアスコアは↓の通り。
- UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):379/1372
- Snapdragon 680(Redmi Pad SE):419/1453
- UNISOC T616(Headwolf FPad3):453/1545
- Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):708/1867
- Helio G99(Blackview A200 Pro):732/2049
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):882/1966
- Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):954/2353
- Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):1304/3289
- Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):1306/3507
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):1341/3044
- Apple A12 Biocnic(iPad mini5):1343/2973
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):1809/4559
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):2023/5235
- Apple A15 Bionic(iPad mini6):2067/4894
GPUスコアは下記の通り。
- Snapdragon 680(Redmi Pad SE):346
- UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):448
- UNISOC T616(Headwolf FPad3):506
- Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):1272
- Helio G99(Blackview A200 Pro):1305
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):1346
- Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):2335
- Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):3274
- Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):3365
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):4464
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):6136
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):7138
- Apple A12 Bionic(iPad mini5):8,863
- Apple A15 Bionic(iPad mini6):19373
ストレージはUFSなので、低速なeMMCよりもスコアが良好です。↓
2万円タブレットならこれにしておくのが良さそう
以上、「Oscal Pad 18」を見てきました。
Blackviewというメーカーは3年ほど前まではちょっと微妙だったのですが、ここ1~2年は見違えるほど素晴らしい廉価タブレットを連発しています。
コスパやクオリティという観点で、廉価セグメントではシャオミの次も狙えるのではないかというくらいで、本機もそうしたBlackviewの強みが発揮されていました。
というわけで、2万円タブレットであれば現状最強クラスとなっていますので、2万円タブレットをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!
デイリーガジェットYouTubeチャンネル!
(”ほぼ”毎日更新中!)
デイリーガジェットでは、UMPC(超小型PC)、スマホ、タブレット、レトロPCをはじめとして、商品のレビューやインタビューの動画を、YouTubeに”ほぼ”毎日公開しています。
デイリーガジェット動画部のVTuberである風林火山朱音とケンがゆるい感じにレポートしています。
ぜひ↓からチャンネル登録をお願いします!